鋳造加工

フカサワの鋳造加工

鋳造加工の加工方法イメージ図鋳造加工とは鋳型と呼ばれる型に溶けた金属を流し込んで製品を造る手法です。型の内部で金属が冷えて固まることで製品が形作られます。鉄、アルミニウム合金、銅合金、ステンレス合金、亜鉛合金など、さまざまな素材に対応。複雑な形状の物でも比較的容易に造ることが可能で、少量生産にも大量生産にも対応することが可能です。

フカサワは創業80年以上。これまで培った技術力と経験を活かしてお客さまに合わせた臨機応変な対応と、高品質な鋳造加工製品の納入をお約束します。オーダーメイド製品の製作も得意としておりますので、規格品はもちろん、特注品などもお任せください。お客さまの図面通りの仕様でかつ高品質・高精度な製品を納入いたします。

当社では、このような鋳造加工のお悩みを解決いたします。

  • 2次加工以降も一貫して対応してほしい
  • 製造困難・複雑な形状の相談をしたい
  • 金型費用や製品単価のコスト削減、良品質を両立したい

鋳造加工とは

金属は温度が融点より高くなると液体状に、融点を下回ると固形になります。鋳造加工はその性質を活かし、溶けた金属を砂や粘土、石膏などでできた型(鋳型)の内部に流し込んだ後に冷まして製品を形作る方法です。自動車や工業機械などの部品や周辺機器、フライパンやドアノブ、水道の蛇口などの日用品、マンホールの蓋、仏像や釣り鐘、鉄器など、さまざまな金属製品が鋳造加工によって造られています。特に日本の主要産業である自動車には鋳造加工品が多く使われていて、国内で生産される鋳物の6割以上は自動車用の部品だと言われています。

溶けた金属が型に合わせて製品となるため、金属の素材を削って加工する切削などよりも自由度が高く、量産にも対応しやすいというのがメリット。フライパンのようなR形状や、釣り鐘の細やかな造形も、鋳造だからこそ実現できるのです。

鋳造加工の特徴

鋳造加工にはさまざまなメリットがあります。うまく活用すれば、低コストでかつ生産性の改善や製品の高品質化も可能です。特に他の加工方法と比較して、以下のようなメリットが挙げられます。

大量生産が可能

一度鋳型を作れば再利用することで大量生産も可能となります。特に金属の型を用いる金型鋳造法は数千~数万回繰り返し利用が可能で、しかも冷却速度が早いので大量生産にうってつけの手法と言えます。寸法精度も高いので、工業部品にも最適です。鋳造加工で自動車部品が造られているのは前述のとおり。生産効率が高い鋳造加工こそが、日本における自動車の大量生産を支えていると言っても過言ではありません。

コストが安い

以上のように鋳造加工は生産性が高いので、コストも安く抑えられます。複雑な形状も工数をかけずにできるので、他の加工方法と比較しても1個あたりの単価が安いケースが多いです。特に生型や発泡スチロールの型を使った鋳造加工は他の方法よりも更に低コストで行うことが可能です。製品に使っている部品を切削品から鋳造品に切り替えるだけで、大幅なコストダウンが実現できる可能性もあります。

サイズや形、複雑な型の加工ができる

型さえ作れれば、大きな製品や形状が複雑な製品を造り上げることができるのも鋳造のメリットです。何メートルもある定盤や工作機械用のベースなども鋳造加工で製造されています。R形状の部品や文字やロゴが入った部品なども、鋳造加工であれば容易に造ることが可能です。絵柄が入っているマンホールの蓋や、デザイン性が求められる車のアルミホイールなども鋳造品です。大量生産にも向いていますが、一点物や特注品の製作にも対応できます。

鋳造加工と鍛造加工の違い

金属を形作る手法として鋳造加工の他に鍛造加工が挙げられます。鍛造加工(熱間鍛造)とは熱して柔らかくなった金属に圧力をかけて形を整えていく方法です。日本刀の鍛錬はまさに鍛造のわかりやすいイメージと言えるでしょう。鉄をハンマーで何度も叩いて日本刀の形を作っていきます。

鍛造加工は何度も金属に圧力を加えることで、金属の結晶が整いますので、鋳造よりも強度が高い傾向があります。ただし、鋳造のように複雑な形状の物を造ることはできません。また、加工方法によってはコストや生産能力も鋳造のほうが優れている場合が有ります。

鋳造加工 鍛造加工
加工方法 金属を金型へ流し、形を作る 金属にプレスなどで圧力をかけ、形を作る
コスト(加工方法により)
生産能力(加工方法により)
強度
複雑な形状 ×

鋳造加工の3つの種類

鋳造加工と一口に言っても、さまざまな加工方法が存在し、選択した鋳造加工によって納期や価格、品質も大きく変わってきます。フカサワでは「金属鋳造」「ダイカスト鋳造」「精密鋳造」という3つの方法に対応可能です。それぞれの特徴を踏まえた上で、お客さまに最適な手段をご提案しております。

金型鋳造法

金属製、具体的には鉄や耐熱合金で造られた型を使って鋳造を行う方法です。他の鋳造加工と比較すると金型の製作に費用がかかりますが、前述のとおり何千~何万回と再利用が可能で、しかも冷却時間も他の方法と比較して早いため、大量生産に向いています。また、鋳肌がなめらかで寸法精度が高い製品を造ることが可能です。そのため、精密さが要求される自動車用の部品や工作機械用の部品製造で金属鋳造法が採用されるケースが多いのです。

ダイカスト鋳造

溶けた非鉄金属を精密な金型に圧入して製品を成形する方法です。鋳肌が美しく、複雑な形状の製品も成形できて、なおかつ大量生産にも向いています。自動車のエンジンブロックやトランスミッションなどの部品に使われていて、日本国内のダイカスト市場のうちの8~9割は自動車関連だと言われているほどです。非鉄金属には軽量で錆びにくいという性質もあるので、パソコンやカメラ、その他家電の部品にも使われています。

精密鋳造

ロストワックスとも呼ばれる鋳造方法です。製品の模型をワックスで造り、鋳型を造成した後にワックスを溶かして鋳型を造ります。他の鋳造方法と比較して鋳肌が格段になめらかです。また、仏像や釣り鐘、工芸品など見た目の美しさが求められる金属製品にも精密鋳造が採用されるケースが多いです。

当社で加工可能な材料の種類

フカサワでは主に下表の素材の鋳造加工に対応しており、特に亜鉛合金やアルミニウム合金などの非鉄金属分野を得意としております。他にも多数取り扱い実績がございますので、お気軽にお問い合わせいただければ幸いです。材料に関してもお客さまのご要望にお応えできるよう、豊富な専門知識をもつスタッフがご提案させていただきます。

素材・材質 亜鉛合金・アルミニウム合金・銅合金・ステンレス合金

金属材料の詳細を見る

鋳造加工品のサンプル紹介

フカサワでは工業用部品やパーツの鋳造加工実績が多数ございます。一例ではありますが、サンプルの写真を掲載しております。量産品から特注品まで幅広く対応可能です。「こんな物はできるの?」とお気軽にお問い合わせください。お客さまの図面通りの寸法・形状の鋳造品を納品いたします。

ウッドアンカー類の鋳造加工サンプル

ウッドアンカー類

パイプブラケット類(クローム仕上げ)の鋳造加工サンプル

パイプブラケット類(クローム仕上げ)

主な取引先業種

弊社では鋳造加工のニーズが高い車両関連をはじめ、さまざまな業種の企業さまに鋳造加工品を納めさせていただいております。また、仕入先さまに関しては金型鋳造、ダイカスト鋳造を中心に、技術力が高いメーカーさまとお取引させていただいております。今後、精密鋳造(ロストワックス)にも注力したいと考えておりますので、メーカーさまからのお問い合わせも大歓迎です。

主な取引先業種 車両関係 玩具製造販売 遊具製造販売 介護医療関係設備

よくあるご質問

お客さまからよくいただくご質問に対し、Q&A形式で回答しております。お問い合わせ前に参考にしていただければ幸いです。

Q打ち合わせには対応してくれますか?
Aもちろんです。まずはお客さまから図面をいただき、お見積りをさせていただきます。精度や仕様に関する詳細のお打ち合わせをさせていただき、加工会社に製作を依頼します。
Q二次加工もできますか?
Aはい。鋳造加工後にタップ穴や精度出しなどの二次加工も可能です。実際、ほとんどのケースでは鋳造加工後に二次加工を実施しています。鋳造加工後に二次加工が入る箇所もご提示できます。
Q問い合わせしたらどんなことがわかりますか?
A製品の製作可否や製品の精度面、品質面、最小量産数量など、何なりとお尋ねください。

納品までの流れ

1お問合せ

フカサワは東京都文京区にある本社のほか、埼玉県さいたま市、山形県山形市、新潟県長岡市に拠点がございます。まずはお近くの支店にご連絡ください。

2図面送付

お客さまの図面を送付いただき、使用数量をお伝え下さい。弊社からお見積りをご提示します。

3お見積りの回答

金型費用・製品単価・納期をご提示します。また、金型を使用して完成品になるまでの概略などをご説明します。

4量産のご発注

お見積り内容にご納得いただきましたらご発注です。初回金型品の試作サンプル・製品検査成績表に関しても提示いたします。

5納品

仕入先から量産品が入荷したら梱包状態を確認してお客さまに納入いたします。お客さまの製品置き場に合わせた箱の詰め替えなども可能です。