フォーマー加工

フカサワのフォーマー加工

フォーマー加工とはフォーマーという機械で金属を成型する加工です。コイル材を必要な長さに切断して型に入れ、圧力を加える事により製品を作ります。この工法は金属の塑性を利用したもので用途に合わせて穴抜きや打ち抜き、押し出しなどが可能です。

材料を削らず圧力にて形を変えるだけですから切削加工と比較すると材料のロスが少なく、製品1個あたりの加工時間や価格をおさえる事ができます。そのため、部品・製品を大量生産する場合に向いています。また、ヘッダー加工より型の数が多いことも特徴の一つで、製品の形状により変化をつけられます。

ただし、大量生産できる一方で流動数が少ないと金型コストが割高になる点はご注意が必要です。またフォーマーの種類は一般的に、ナットフォーマー・ボルトフォーマー・パーツフォーマーの3種類があります。当社は多くの大量生産や特注品生産で培った提案力でお客様が理想とする製品加工を実現いたします。

フォーマー加工の基礎知識

フォーマー加工の特徴

フォーマー加工の特徴は切削加工と違い材料を圧力によって成型します。そのため金属を削ることがないため材料ロスを抑えられます。さらに金属繊維を切断しない為、強度の高い製品を作ることができます。フォーマー加工には、ダイスに合わせて成型する押し出し、穴を開ける打ち抜き、型抜きをするトリミングなどがあります。フォーマー加工は短時間に圧力をかけて成型する為、作業効率が早く大量生産に向いています。

フォーマー加工で加工出来る材料

フォーマー加工は金属の塑性を利用した工法で、加工できる材料は鉄、ステンレス、アルミニウム、真鍮、チタンなどが挙げられます。弊社は埼玉、長岡、山形にも支店を構えており幅広い協力工場があります。協力工場によっては難加工材なども対応しておりますので、お問い合わせ頂けますと幸いです。

類似加工との違い

金属の塑性を利用した加工にはヘッダー加工もあります。ヘッダーはフォーマーと同じく圧造機械ですがフォーマーより工程が少ないものを呼びます。そのためフォーマー加工はヘッダー加工に比べて工程数が多く、多様な製品に対応できるメリットがあります。そして、完成品に近い形状に成型することが可能です。複雑な製品を効率的に成形したいなら、フォーマーは適した選択肢のひとつになります。

フォーマー加工(ナット)の工程図 ヘッダー加工の工程図

当社のフォーマー加工の強み

  • 他では出来ない極小のナットをフォーマー加工にて成型出来ます(M1から)。
  • 通常では切削加工の品物になる薄型(管用)ナットをフォーマー加工で成型出来ます。
  • インサートカラーなどの通常2次加工にて成形しているローレット加工(回り止め、抜け止め)を1次加工内(フォーマー加工内)で成型出来ます。

提案事例紹介

樹脂製品に使用するカラーなどは外周に抜けや回り止め機能として、ローレットを転造加工(2次加工)しますが、製品の材料厚みが薄く転造加工が不可の物を、協力工場の特色を生かしフォーマー加工(1次加工内)にて成型し提案をさせて頂いた。

切削加工品に使用する材料では流通しているのに対し、フォーマー加工に使用出来る材料が市場にない場合がございます。このような場合は弊社がお客様のニーズを満たせる材料を選定しご提案させて頂きます。

フォーマー加工でも依頼形状によっては成型出来ない場合が御座います。形状を念入りに確認しフォーマー加工だけでは依頼形状にならない物は、2次加工を加えて完成品にできるようご提案させて頂きました。

フォーマー加工で打ち抜きの貫通穴を加工すると、穴の内側に破断面が少なからず発生します。カラーなど貫通穴がある商品は内径公差が厳しいものが多いですが、お客様の使用用途や管理寸法公差によっては切削加工品からフォーマー加工品への切り替えが可能な製品があり、安定した量産へと提案をさせて頂きました。

よくある質問

Q加工可能な材料を教えて下さい。
A加工できる材料は鉄、ステンレス、アルミニウム、真鍮、チタンなどが挙げられます。
成型できる材料が市場にない場合も弊社がニーズに合うものを探し、ご提案いたします。
Q可能な加工サイズはどの位ですか?
A弊社は様々な加工サイズの案件に携わってきました。そのため、ナットであれば極小のM1からM28くらいまで、材料線形ですとφ3~φ27位までのサイズをお引き受けすることができます。
ただし、使用材料や形状によっても変わりますので一度お問い合わせいただけるようお願いいたします。
Q図面品による特殊形状の製作は可能ですか?
A図面品などの特殊品はその形状を得意とする協力工場にて検討させて頂きます。まずは図面を拝見させてくださいませ。
図面が無い場合でもサンプルをいただけましたらそれを元に製作の可否を検討いたします。弊社は難しい部品製作の実現に自信を持っております。

納品までの流れ

1お問合せ

まずは電話またはフォームよりお問い合わせください。その内容を確認した上で弊社営業担当より連絡いたします。

2図面送付

フォーマー加工を希望する図面を拝見いたします。図面が無い場合はサンプルなど図面の代わりとして確認できるものをご提供いただきます。

3お見積りの回答

打ち合わせを行います。御社が解決したいお悩みや問題などを丁寧にお聞きいたします。打ち合わせの内容や図面を元にお見積もりの回答を致します。

4量産のご発注

金型と量産のご注文を頂きます。御社のご要望や打合せ内容に沿ってサンプル、検査表、環境書類などの準備をさせて頂き、製造へと進めて参ります。

5納品

製造した部品を納期までにお届けします。弊社は安定供給するために徹底した発注管理を行っています。納期の遅延でお悩みのお客様はぜひ弊社にご相談くださいませ。